イネ集約栽培法SRIにおける分げつ構成と根系機能の解明

平成20年度 成果一覧

阿部 淳(東京大学大学院農学生命科学研究科生産・環境生物学専攻 助教)

要旨

System of Rice Intensification(SRI)は,熱帯地域で普及しつつある稲作技術だが,学術的な解明が不十分である.2008年7月にロンボク島(インドネシア)の農家水田において,SRIと慣行栽培による水稲を対比して分げつ構成を調べた。SRIの特色は,1株当たり1本だけの非常に若い苗を浅く植える点にある。植え付け苗数が少ないにも関わらず,SRIでは主茎の下位節から多数の分げつを形成することで,生育後半までに慣行栽培と同程度の茎数が確保され,かつ,高次の分げつでも茎が太く根の形成が進んでいた。ロンボク島におけるSRIの普及は,不適切であった伝統的栽培法の苗齢と植え付け深度の改善を促す役目を果たしてきたことが示唆される。

キーワード

インドネシア,栽培方法,水稲

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