ナノテクノロジーの社会的影響に関する問題の構造化

平成19年度 成果一覧

堀井 秀之(東京大学大学院工学系研究科  教授)
中川 善典(高知工科大学マネジメント学部 講師)

要旨

ナノテクノロジーは社会の様々な面において極めて大きい利益をもたらすことが期待され、様々な意味で持続可能性に貢献する技術と見なされている。そのナノテクノロジーを適切に社会の持続可能性に貢献させるためには、それが社会に与えうる影響を事前に評価し、社会として適切な対応を講じてゆく必要がある。ところが、ナノテクノロジーの社会影響評価活動は、本質的な困難を抱えている。なぜなら、ナノテクノロジーの様々な定義が乱立し、ナノテクノロジー自体が極めて漠然とした概念となって、評価の対象自体の理解が十分になされていないからである。そこで、本報告書では、ナノテクノロジーとはどのようなものなのかについて、様々なアクターがどのような認識をしているのかについての分析を行う。これを通じて、分析対象であるナノテクノロジーの構造を明らかにし、その社会影響評価のための基礎的な知見を提供する。

キーワード

ナノテクノロジー, 科学技術の社会影響評価