中国、インドにおけるエネルギー消費の持続可能性

平成16年度 成果一覧

石見 徹(東京大学 大学院経済学研究科 現代経済専攻 教授)

要旨

中国、インドなど人口大国が経済成長を加速させると、エネルギーの多消費につながる。また貧困層の生活水準の向上には、電力など商業エネルギーを普及させることが必要になるが、この点は、所得水準が低くバイオマスへの依存がより大きいインドでとりわけ重要な課題になる。こうした状況下でエネルギー消費を持続可能にするためには、まず何よりも効率の上昇が必要である。中国ではエネルギー効率の上昇が統計的に過大に現われているようであるが、地域ごとの比較でも、たしかに所得水準とエネルギー効率との間に正の相関関係が認められる。さらに効率化との関連では、エネルギー生産や消費への政策的介入は整理・削減することが望まれる。家計や地域に対する社会政策的な配慮は、エネルギー価格を操作するのではなく、直接補助金を支給する形で解決すべきである。

キーワード

中国、インド、エネルギー効率、商業エネルギー、バイオマス、補助金