地球温暖化が世界の水資源需給に及ぼす影響の評価~水の供給源に着目した日本における仮想的な水輸入の内訳~

平成19年度 成果一覧

沖 大幹(東京大学生産技術研究所 教授)
犬塚 俊之(東京大学生産技術研究所)
新田 友子(東京大学生産技術研究所)
花崎 直太(国立環境研究所)
鼎信 次郎(東京大学生産技術研究所)

要旨

地球温暖化が世界の水資源需給に及ぼす影響を知るためには、地球温暖化などの気候変動によって変化する水循環の影響のみならず、貯水池操作や灌漑など人間活動を考慮した統合的水循環・水資源モデルの構築と、食料交易に伴う水需給の緩和の効果を適切に反映できるようにすることが不可欠である。ここでは、そのために、日本に輸入されている食料の生産に使用された水の量、water footprintを穀物成長モデルも組み込んだグローバルな水資源モデルによって推計した。持続可能性を明らかにできるように、このモデルは雨水、河川水、貯水された水、そして非循環型の地下水といった水源別にどの水が用いられたのかを追跡できるようになっている。結果によると、日本のwater footprintは年間42.7km3であった。これらの製品を日本で作るとしたら必要であった仮想水の量は年間62.7km3なので国際交易によって見かけ上年間20km3の水資源が節約されたことになる。全water footprintのうち、全体の17%にあたる7.3km3が灌漑によって供給されており、全体の6.8%、年間2.9km3が非循環型の地下水に依存していることが推計された。

キーワード

仮想水貿易、世界水資源アセスメント