持続性に向けた開発経路と技術リーダーシップ:ブラジルのバイオ燃料分野からの産業的教訓

平成22年度 成果一覧

馬場 靖憲(東京大学先端科学技術研究センター・教授)
マルコス マコト イケガメ(東京大学先端科学技術研究センター・博士課程博士課程)

要旨

ブラジルにおいては、近年、バイオエタノールとフレックス・フューエル・ビークル(ガソリンとエタノールを混合利用する自動車)の両者が産業界に急速に普及しており、持続性を指向するエネルギー/産業セクターの共進化モデルとして世界的に注目を集めている。本研究は、現地におけるフィールドワークを実施することによって、共進化を推進したメカニズムに対する分析をおこなった。その結果、推進の原動力となったのは、新エネルギー提供者、自動車産業(多国籍企業)、ブラジル政府という従来からの伝統的ステークホールダーではなく、中小のガレージ、また、器用に技術を改善する一般の自動車ユーザーであることが明らかになり、スマートなユーザーが適切な制度環境において活動することが技術普及と開発のために大きな利益をあげる可能性を進化経済学アプローチによって示した。

キーワード

持続性、バイオ燃料、フレックス・フューエル・ビークル、産業共進化、ブラジル、

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