持続的な環境保全と水資源及び食料問題の統合的解析

平成13年度 成果一覧

古米弘明(東京大学 大学院工学系研究科都市工学専攻教授)
川島博之(国際環境経済学・農学生命科学研究科農学国際専攻助教授)
中島典之(東京大学 大学院工学系研究科都市工学専攻講師)

要旨

環境保全に配慮しながら、水資源問題と食料供給を関連づけて適切な流域管理を行うことは重要な課題である。特に、経済発展著しい中国においては水資源不足の問題が顕在化しはじめ、さらに近い将来大幅に不足することが予測されている。本研究プロジェクトでは、最終的な農業と関連づけた水環境管理における新たな視点での統合解析を実施することを目途に、その第一段階として中国の河川流域の水資源の特徴を整理し、水収支や水質に関する科学的なデータの整理を行うことを主眼においた。統合的な解析を実施することを前提に、これらの研究データの蓄積を継続することにより、持続的な環境保全を前提とした水資源及び食料不足問題の解決に有効なフレームワーク作成手法を検討する。また、0.5°x 0.5°のグリッド単位での流域内の水収支と食糧生産と消費に伴う窒素の流れを計算する解析ツールの開発を進め、食料生産に伴う窒素汚染に関する解析をアジアの河川を対象に行い、黄河における窒素汚染の深刻さを定量的に評価した。

キーワード

流域、持続可能性、水質汚染、水資源、食料生産