持続的な農業生態系の構築に関する研究 – リビングマルチによる土壌生物の保全 –

平成15年度 成果一覧

中元朋実(東京大学 農学生命科学研究科農学国際専攻・助教授)
塚本真理子(東京大学 大学院農学生命科学研究科修士課程(現農水省))

要旨

リビングマルチの土壌生物保全効果について検討した.2年間のトウモロコシ栽培時のシロツメクサの利用によって,微生物SIR,原生動物,線虫および小型節足動物の個体数が増加した.リビングマルチによって,腐食連鎖には,土壌生物群集間の関係の緊密化,糸状菌からの有機物分解過程の強化,高次の栄養段階を占める土壌生物群集の増加,といった変化がみとめられた.バイオマスの増加という量的な変化だけでなく質的な変化によって,有機物分解等腐食連鎖の機能の向上がもたらされると考えられる.

キーワード

リビングマルチ、土壌生物、土壌生態系