東アジアにおける広域大気汚染の影響評価

平成19年度 成果一覧

中島 映至(東京大学 気候システム研究センター  教授)
鶴田 治雄(東京大学 気候システム研究センター)
木本 昌秀(東京大学 気候システム研究センター)
高橋 正明(東京大学 気候システム研究センター)
住 明正(東京大学 サステナビリティー学連携研究機構 教授)
柴崎 亮介(東京大学 空間情報科学研究センター)
上田 完次(東京大学 人工物工学研究センター)

要旨

SKYNETの観測地点の一つである、タイのピマイで大気エアロゾルを測定し、その化学成分を解析した。
雨期よりも乾期にエアロゾル濃度は高く、微小粒子では、硫酸アンモニウムと元素状炭素および有機炭素成分が多く、また、元素状炭素と硫酸塩との比は、日本の奄美大島での値(化石燃料の燃焼によるエアロゾル)よりも4倍大きかった。粗大粒子では、硝酸カルシウムの濃度が高く、土壌粒子や海塩粒子は、奄美よりも少なかった。カルシウムを除く他の物質は、バイオマス燃焼で放出・生成されるので、これらから、乾期は、農作物残渣などのバイオマス燃焼で発生したエアロゾルの影響を強く受けており、東アジアでのエアロゾルと大きく質的に異なっていた。

キーワード

炭素状エアロゾル、バイオマス燃焼、土壌粒子、一次散乱アルベド、気候変化