東アジアにおける手話の社会言語学的研究~ろう者が手話を母語として暮らせる社会のために~

平成22年度 成果一覧

甲斐 一郎(東京大学大学院医学系研究科 公共健康医学専攻 老年社会科学分野 教授)
大久保豪 (東京大学大学院医学系研究科 医療品質評価学講座 特任助教)

要旨

フィールドワークとインタビュー調査,文献調査をもとに,日本と台湾における先天性ろう児の言語をめぐる社会状況の変化を明らかにした.両国では,《手話習得の利点の増加》,《音声言語習得の可能性の向上》,《言語選択の早期化》といった変化が起きており.こうした社会状況の変化によって,ろう児の言語選択は複雑化していた.また,手話と音声言語のどちらを選択したとしても十分に教育を受けられる環境を整備することも課題となりつつある.今後は,これらの課題の有効な解決策,支援策を明らかにする研究を行っていく必要がある.

キーワード

先天性ろう,手話,音声言語,人工内耳,新生児聴覚スクリーニング

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