東アジア諸国における人の適応行動を期待した室内温熱環境制御

平成18年度 成果一覧

加藤 信介(東京大学生産技術研究所工学系研究科建築専攻 教授)
朱 晟偉(International Centre for Indoor Environment and Energy, Technical University of Denmark, Ph.D.)
楊 霊(東京大学大学院工学系研究科建築専攻? 大学院生)

要旨

本研究の最終ゴールは、人の環境適応行動を利用して省エネルギー的に室内を空調する方法を開発することにある。本研究は、この最終目的への一環をなす人の適応行動による温熱環境調節を物理的に検討する者である。ここでは温熱適応効果を考察するため、スポット型パーソナル空調による高速気流に曝露されている椅子座位の夏着人体を対象とし、人体の放熱特性をシミュレーションする。先ず、実験用のサーマルマネキンに人体の前後方向の傾きを変更させ、人体の皮膚表面温度、顕熱放熱分布を測定する。マネキン顔周辺の風速分布はPIV法により測定する。次、対流・放射・湿気・Fanger熱中立モデルの連成手法を用い、スポット気流に対する人体の向きの変更に伴う表面皮膚温度・熱伝達率を解析する。結果としてスポット気流下における人体上体の傾きの変化により、人体の温熱快適改善への影響が比較的小さいが、人体は向きの変化により、スポット気流の顕著な人体冷却能力を利用して部位的な熱快適性を改善することができると考えられる。

キーワード

温熱適応効果、スポット型パーソナル空調、姿勢調整、サーマルマネキン、連成解析