東京都市大気エアロゾルの生成機構と環境影響

平成21年度 成果一覧

戸野倉 賢一(東京大学環境安全研究センター 准教授)
神戸康聡 (東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻 大学院生)

要旨

近年、都市域において光化学スモッグの発生の増加といった、解決されたかと思われていた問題が再度問題になっている。スモッグ増加の原因としては、アジアからの大気汚染物質の越境や大気に排出されている化学物質の組成変化が挙げられている。問題解決に当たっては原因とされる大気微量気体の成分および排出源の特定が必要不可欠である。スモッグ発生に関与する大気微量成分の新しい計測技術を提案し、2008年と2009年夏季に大気エアロゾルや光化学スモックの原因物質であるNO2等に着目し東京都市大気の総合観測を行った。航空障害灯を光源とした2台のパルス差分吸収分光装置を用いてNO2の濃度を計測した結果、風向に依存して東京都市域においてNO2濃度勾配が生じていることが示され、濃度勾配が生じた際のNO2の起源は観測地点よりも南方に位置する可能性が示唆された。

キーワード

都市大気、二酸化窒素、パルス差分吸収分光法、光化学スモッグ

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