東北タイ天水田におけるイネ根長の画像解析手法の開発

平成22年度 成果一覧

加藤洋一郎(東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構助教)

要旨

タイ東北部ではイネは天水条件で栽培されているが、不規則な降水パターンのために干ばつが主要な収量制限因子となっている。干ばつ抵抗性に優れたイネ系統を育成するためには、根生長量の遺伝的変異を明らかにすることが重要である。本研究では、フリーウェアの画像解析ソフトウェアを利用したイネ根長推定の自動化手法を確立することを目的とした。タイ東北部のウボン稲研究所の水田で実験を行い、常時湛水条件および非湛水条件においてイネ21系統を栽培し、生殖生長後期に根を採取し、画像解析による根長推定を行った。画像解析ソフトウェアImageJを使用した場合、二値化のアルゴリズムとしてTriangle法を用いると、イネの推定根長は、市販の画像解析専用ソフトウェアWinRHIZOによる測定値と密接な関係が認められた。またこの関係は、多様な形態のイネの根に適応できることが示唆された。本研究によってフリーウェアを用いたイネ根長の自動解析が可能となり、高価なソフトウェアの無いフィールドにおけるイネの根生長量の解析に寄与することが期待される。

キーワード

イネ・天水田・根長・画像解析

PDF