林分動態の長期モニタリングに基づく択伐林の持続的管理システムの構築

平成20年度 成果一覧

尾張 敏章(東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林北海道演習林 講師)
後藤 晋(東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林田無試験地 准教授)

要旨

択伐による森林管理では,成長力の衰えた個体を中心に林分成長量に見合った量の樹木を抜き伐りすることで,生態的機能を維持しながら持続的に木材の収穫を行う。東京大学北海道演習林は1958年以降,林分施業法という理論体系のもとで,択伐を基調とした森林管理を行っている。過去50年間の管理実験を通じて,長期的,広域的な林分動態データが蓄積されている。本研究では,長期林分動態に基づく択伐林管理の基礎的知見を得ることを目的に,100年以上にわたって択伐を継続しているスイスのクヴェ村有林を対象とした現地調査を行った。同村有林における択伐林の林分構造や成長,収穫の長期的な推移を明らかにし,持続可能な択伐林管理システム構築に向けた課題について考察した。

キーワード

持続的森林管理,択伐林,林分動態,長期モニタリング,スイス

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