環境調和型選択酸化反応系の開発

平成16年度 成果一覧

水野 哲孝(東京大学 大学院工学系研究科 応用化学専攻 教授)

要旨

環境負荷の小さな炭化水素類選択酸化反応プロセス構築のための要素技術となる高性能触媒の開発を目指して、触媒活性点構造が精密に制御された水溶性タングステンペルオキソ種の合成及び触媒活性を検討した。合成時の溶液濃度、酸性度及び対カチオンの種類を制御することにより、二核タングステンペルオキソ種を選択的に合成することに成功した。この二核タングステンペルオキソ種は水溶液中におけるアリルアルコールのC=C結合エポキシ化(酸素付加)反応に高い活性を示した。さらにシリカ表面をイオン性流体カチオン(陽イオン)で修飾した新規な有機-無機ハイブリッド陰イオン交換体を合成し、これにアニオン種である上述の二核タングステンペルオキソ種を固定化することで、精密に構造制御された触媒活性点を有する固体触媒の開発に成功した。

キーワード

過酸化水素、選択酸化、二核タングステンペルオキソ種、陰イオン交換体、固体触媒