脱硫石膏によるアルカリ土壌の改良

平成14年度 成果一覧

定方正毅(東京大学 大学院工学系研究科化学システム工学専攻 教授)
Steven Kraines(東京大学 大学院工学系研究科化学システム工学専攻 助教授)
酒井裕司(東京大学 大学院工学系研究科化学システム工学専攻 助手)

要旨

近年、中国における急速な経済発展や工業化に伴い環境問題は深刻化してきている。本研究では、大気汚染と砂漠化を同時に解決することを目的として、中国にて脱硫廃棄物によるアルカリ土壌改良を行ってきた。1996年から中国遼寧省にて土壌改良試験を行い、湿式、半乾式、簡易湿式の脱硫プロセスからの廃棄物である脱硫石膏及びバイオブリケット灰のアルカリ土壌改良剤としての有効性を確認した。そこで本報では、今後の本技術の普及のために導入時における経済性及び環境影響評価(CO2, SO2排出量)可能なモデルの作成をし、評価を行った。具体的には、産業連関表をベースとした経済モデル、土壌改良モデル、大気拡散モデル、患者発生モデルにより構成されている。湿式脱硫プロセス及びバイオブリケット導入に伴う経済性及び環境影響を評価した結果、脱硫装置導入の場合には0.56%のGDP 増加を確認することが出来、更に導入前に比べて8.53%のSO2排出量削減を確認することができた。

キーワード

中国、大気汚染、砂漠化、脱硫廃棄物、環境影響評価