黄砂の発生メカニズムと汚染物質が健康に及ぼす影響に関する基礎研究

平成14年度 成果一覧

武内和彦(東京大学 大学院農学生命科学研究科生圏システム学専攻 教授)
中島映至(東京大学 気候システム研究センター 教授)
大塚柳太郎(東京大学 大学院医学系研究科 教授)

要旨

中国北部の環境劣化に伴う黄砂現象による災害の増加が近年注目されている。風成ダストは人間社会に様々な影響を及ぼす。例えばダストストームによって近年数百人が死亡したことや、大気エアロゾルが人間の呼吸器に悪影響を及ぼすことなどである。一方でダストは東アジアの酸性雨を中和する効果もある。この複雑な減少を評価するためには、ダストイベントの一連のプロセス、すなわちダスト舞い上がり、輸送、沈着、影響が包括的に理解されていなければならない。この研究によって、東アジアの乾燥・半乾燥地域における様々な環境条件における風食に対する脆弱性が把握され、また気候変動が明瞭に近隣地域の風成ダストの増加を説明できることが示された。黄砂現象に対する長期的視野における対策はこれらの結果の統合化によって確立される。
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キーワード

黄砂、エアロゾル、風食、輸送、大気汚染、死亡率